情報の記録方法について悩む。
去年は気になった音楽をnotionにメモしていたが、碌に見返すこともせず見事にデッドストックになった。むしろ音楽のブックマークとして活用できているのはこのブログの方で、今も前に紹介したPassepartout Duoの動画を再生しながらこの文章を書いている。
人間の脳みそはざらっとした情報が好きで、notionのような場所に美しくレイアウトした情報よりも、日々の雑多な興味を次々と陳列したこの混沌としたブログの内容の方が思い出しやすいらしい。学生の頃に語呂合わせで単語を覚えたりしたが、あの理屈である。
原口沙輔は日々大量のプレイリストを作成しており、そうすると未来に役に立つことがあると言っていた。これも真似してみたが、iPhone、Apple MusicのUIは貧弱で、既存のリストにただ曲を登録するだけの作業が異様に難しかったりする。そもそも皆音楽をどのアプリで聴いているのだろう。
Passepartout Duoの公式サイトにはアルバムの解説ページがあり、しっかりとした文章量でコンセプトを説明しているのが良い。真似したい。
https://passepartoutduo.com/radio-yugawara
自動翻訳機能が発達したいま、無理して複数言語で記述するのではなく、自分の扱いやすい言葉で簡潔に記載するのが一番かもなとも思った(私のitch.ioは日英両方で説明を書いてるせいで大変ごちゃついている)。
雪が降っているが、今週で終了となるMOMATのアンチアクション展へ。

作品も素晴らしいが、女性が美術史からどのように疎外されてきたかがまとまったレポートに思わず見入ってしまった。森美術館のルイーズ・ブルジョワ展で感じていたモヤモヤが少し吹き飛んだ。

もう一つ特筆すべきは会場の各所で得られるチラシ。すべて集めると立派なZINEが完成する。


ここに書かれているテキストは単なる作品のキャプションというよりも、キュレーションの意図を説明する骨太な内容。そこでは女性作家を評価する役割を担ったのは文芸界の人間だったという話があり、ZINEの形をしているのはそれと韻を踏んでいるらしい。昨年夏の戦争テーマの展示といい、MOMATはこういった迫力のある展示をしてくれるのが嬉しい。
TOPへ移動し、Tomoko SauvageのWaterbowlsを見る。会場はホールではなく1Fスタジオ(初めて入った)。




残念ながら椅子の配置の問題で演奏の様子は全く見えず。家に帰って見た動画でようやく演奏の仕組みを把握した。
音としては分かり易い水の”ぴちゃぴちゃ”とした感じではなく、アンプリファイしたりエフェクターで変調させて作ったような不思議なドローン音がする。むしろ通常の水音/環境音はラップトップでわざわざ足していたような気がした。
偏見かもしれないが水音は皆大好きな印象がある。コンピュータでも再現が難しいカオス理論の世界の音であり飽きない。waterbowlの音は実は機械が出すエレクトロな音に近いのだけれど、元ネタが水音であることや、複数のボウルを組み合わせることで、有機音のミニチュアのような世界を作り出していた。
ライブの常識を考えると、実はwaterbowlよりも演者の手元にミキサーを鎮座させて直弄りするスタイルの方が異常であり、ここに秘密があるような気がしたが、ミキサーには詳しくないので今後の宿題とする。
過去インタビュー:https://www.wwdjapan.com/articles/2038771