20240906

20240906

「きみの色」の熱を冷ますために水金地火木土天アーメンを耳コピ。

DAWで原曲の波形ぴったりにノートを置くのをやってみたけど、絶妙に違和感のある仕上がりに。アタックの違いでズレることに気を配るべきだったが後の祭り。むーん。

でもサンクラに曲をアップするのは良い。これまで曲が完成したという実感を得られないまま来たけれど投稿することで線が引かれて諦めが付く。今後もやっていこう。

アップ準備中に近藤銀河さんのレビューが公開されていたので読みながら作業していた。カメラを向けすぎないというのはなるほど。

やはりこの映画が特殊なのは、主役の3人が抱えている問題が明かされないまま進んでいくことにある。アニメーションなんだから展開の起伏を脚本に頼らず映像で作ろうとする。才能のある映像作家はそういった表現に是非トライして欲しいと思っているけれど、「きみの色」がどれくらい成功していたかは自分はまだ判断を保留している。終盤でトツ子がどこでもない仮想の庭で(幼い頃に挫折した)バレエを踊るシーンは本作で最も心を動かされるけれど、このときトツ子がどんな悩みをどう吹っ切ったのかはよく分からなかった。

20240907

抽選で落ち続けた長谷川白紙のライブの一般発売日。当然のように購入できず。全力は尽くしたので悔いはない。

MOMATの「フェミニズムと映像表現」を見に行く。数年前に久保田成子展を見てから女性作家のビデオアート作品をもっと見たいと思っていたところに、ずばりの展示が来た。企画展ではなく収蔵展の一角で開催するミニ特集だが、それでもありがたい。

リンダ・ベングリスの「ナウ」など、多重録画など映像ならではのテクニックを用いて女性の身体のイメージを乖離させる作品が気に入った。長谷川白紙が音楽でやろうというしてるのも恐らくこういうことだよね。

ジョーン・ジョーンズの「VERTICAL ROLL」も印象に残った。先日いわいとしお展でアナログテレビの走査線を使ったゾートロープマシンを見たが、本作もテレビの周波数を利用しており、アナログテレビをカメラで撮影することで周波数の違いにより映像が縦にスライドしていくというもの。編集機なしでこれが出来上がるのは驚き。

20240909

遂にやった・・・!

踏破した達成感と疲労感で頭がチカチカする。ワープポッドを運び直す参勤交代システムがあるのでもう1回来ますね。しかし、せせきさんはデス・ストランディングに匹敵する作品を個人で作り上げてしまったのか・・・。末恐ろしい。

20240913

imdkm&松浦知也の「ゼロから聴きたいテクノロジーと音楽史」を見る。(アーカイブスを半年も寝かしていた)

テクノロジーが音楽を民主化したという歴史観は今日至る所で語られるものの、その一歩先まで考えると、規格を通じて特定のフィルターを介した音楽感を他者に強制してしまう構図があるよね、というお話だった。

これは音楽理論の善悪にも通ずる話で、あれはあくまで西洋音楽のルールであって、民族音楽の世界ではコード進行どころか和音の概念を持たないものだってあることをすっかり忘れてしまう恐れがある。ただ、テクノロジーの話になると突然警戒されなくなる傾向があるのは確かにと思った。

そこから脱する方法となるとMAXが思い浮かぶ訳だけれど、またコンピュータとハッキング文化の話か、それもまた既知の価値観に絡め取られてないか、プログラミングができない人は参加できないのに民主化と言えるのか、と頭が痛くなった。

20240914

「エイリアン:ロムルス」を見る。傑作とは言いづらいけれど、迷走していたシリーズに火を入れ直す気概を感じた。

リドリー・スコットがバックに回ったことで暗喩が露骨になっていて、本作唯一の黒人がアンドロイド役に当てられていたり、生殺与奪の権利を手に入れて大暴れするもきっちり企業から搾取される展開があったりするのは「あ~」と思いながら見ていた。

監督のフェデ・アルバレスの過去作といえば「ドント・ブリーズ」だけど、あれは最終的に盲目のお爺さんが精液をスポイトで注射してくるドン引き映画だった。ロムルスも妊娠ネタや無重力空間にぶちまけられたエイリアンの体液を避けていく液体恐怖症的な描写もあったりして、単にホラー繋がりだけでない適正を感じられたのも面白かった。

20240915

ネットフリックスで「カラオケ行こ」を見た。やはり山下敦弘は最高。監督の原作もの映画の中でもトップクラスに良かったんじゃないですか。

ヤクザ達が極端にフィクションぽい一方で、脇役の中学生たちが絶妙な実在感を纏っているのがたまらない。原作も後で読んだのだけど、コミティアで頒布された単行本1冊分もない短編で、色々足せる余白が多かったのが良かったのかもしれない。でも広角レンズで画面端が歪んでるのはちょっと気になった。この規模の映画でこういうミスあるんだ・・・。

買い出しに家を出ると、小学生男子2人が道路を挟んで歩きながら、「おれスプラトゥーン課金したわ~!!!」「いいからこっちこいや~!!!」と会話してるのを見かけて、山下敦弘の映画の世界が現実にはみ出したみたいだと思った。

夜は代官山へLAUSBUBを見に行く。

LAUSBUBは決してキャリアの長いユニットでは無いので油断していたが、DJのテクニックを駆使して一度も演奏を途切れさせずにライブを最後まで進行するという凄まじいライブを披露されて度肝を抜かれた。これは今後も通い続けよう。機材はおなじみのMS-20 mini、minilogueまでは分かったが、他のモジュラー系は疎くて判断がつかなかった。

WWW Xでアフターパーティーがあるとのことだったが、流石に体力が持たないので恵比寿で担々麺を食べてから帰宅。

20240918

夜な夜な「TUNIC」をプレイしている。

確かに面白いのだけれど、誰でもクリア出来るように導線を引いた「ラ・ムラーナ」 といった具合で、実はさほど悩むことなくジェットコースターに乗っているかのように半自動で謎が解けていくのが気になる。普通に考えたら「TUNIC」のやり方の方が王道なわけで、触った順番が悪かったかも。でもどうせなら必死で説明書にメモを書き込む役割はプレイヤーにやらせて欲しいんだよなー。

20240921

池袋へチェルフィッチュの新作を見にいく。意識してなかったが東京芸術祭のプログラムだったようで、去年の島地保武×環ROYに続いてこれで2回目になる。

事前情報無しで見に来たが、驚いたことに黒沢清の映画を舞台化したような内容!タイトル通りリビングルームが舞台で、恐らく家族と思われる人々がコンテンポラリーダンスのような動きをしながら棒読みで会話している。それは「Chime」や「蜘蛛の糸」の食卓シーンのような不穏さを纏っていて、とっくに家族の形が崩壊してしまっていることが暗に示される。更には中盤に起きるある事件をトリガーにして、家具や演者たちが黒い布に包まれてブラックボックス化し、最後は世界が崩壊するという、これまたどこかで見たような演出で舞台の幕が閉じる。陰鬱だが不思議な爽快感があるという、黒沢清ファンであればニコニコしてしまう内容だった。

ここまで触れなかったが本作は音楽劇。あまり音楽劇の常識に詳しくないのだけど、演者の手前にいる演奏者達が稀に舞台で起きていることに反応して「どうしたんですか?」と首を振る演出があって、背景に徹するのではなくリアクションを取ることがかえって異化効果を生んでいるのも良かった。

演出は先鋭的ながらも、先日見た「消しゴム山」に引き続き人間中心主義の否定を取り扱っているように見え、岡田利規の中では地続きのモードの中にいるのが何となく分かった。

20240811

20240811

シアスター・ゲイツ展を見に行く。アフロ民藝!

どの作品も質感が頼もしい。できればお触りOKコーナーも用意してほしかった。お香やオルガン演奏(日曜のみ実施)など、視覚以外で楽しむ作品が多いのも好印象。

何気に見逃せないのがMOMコーナーの台湾ビデオ・アートの黎明期特集。グエン・チン・ティを代表とする台湾作家の作品を一気見することができた。

最近マグカップのつるつるした触り心地に嫌気が差して焼き物を探していたのだけど、ミュージアップショップで見つけた常滑焼に一目惚れ。お持ち帰りしてしまった。シアスター・ゲイツの窯を制作した水上勝夫さん作とのこと。

20240812

エルデンリングDLCクリア。

マレニアで萎えて終わった本編と比較すると、真っ当にやりごたえのあるラスボスで安心。マップの完成度含めて「エルデンリングのつくりかた」が分かったうえでもう一度トライする良さに溢れていたと思う。私はエルデンリング本編に否定的なのもあってDLCがここまで素直に楽しめたのは驚きだった。

20240816

なぜか「臭作」をプレイする。

ADVファンとして「臭作」は先進的なメタネタを扱った作品としては話だけ知っていた。自分の好きな「デラシネ」も大ネタを踏まえると直系の作品なのでは以前から疑っていって、ようやく確認する気になった。

主人公の選んだ選択肢を「やだね」と突っぱねる臭作を見ると、メタをユーモラスに扱っているのが逆に新鮮。これと比べると「ととの」のメタはガチ過ぎる。

20240817

MOTに高橋龍太郎コレクションを見に行く。

チケット代がいつもより高い!と困惑するも、1FとB1Fを使った大規模構成とのことで納得。むしろ日本の現代美術のベストセレクションとも言える充実ぶりで容易く元が取れる。

最も印象に残ったのは志賀理江子の「螺旋海岸」。

写真のフィクション性、暴力性を自覚した際どい作風。名前を忘れていただけで、MOTの「さばかれえぬ私へ」や今年の横トリの展示でも見ている。売店で写真集を買って帰ろうと思ったが、肝心の「螺旋海岸」はなかった。今は在庫が切れてプレミア化しているらしい。

帰宅後、トイドラさんが「Luna say maybe」の分析をしていたので見る。最近少しずつコードの機能が分かってきて、話の内容が理解できるのが嬉しい。ただオンコードの印象の違いはまだよく聞き取れない。

20240818

「臭作」をクリア。

「デラシネ」に影響を与えてるという予想は大きく外れてなかったと思うけど、終わってみるとむしろ下倉バイオへの影響を強く感じた。キャラクターとプレイヤーをダイレクトに会話させるためにメタを使うという発想を更に掘り下げたのが「ととの」や「モジカ」という気がする。

夜は渋谷でパソコン音楽クラブのリリパを見る。

パソコン音楽クラブのライブを見るのは初めてだけど、VJがかなり本格的で驚く。二人の手元は角度的に見えなかったけどマシンライブ構成か。前半はアルバムの収録曲なのか分からないような機材ドリブンのパフォーマンスを長尺でやっていて痺れた。むしろそれだけのライブが見てみたい。

帰宅後、意外と体力が残っていたので味噌汁をつくる。味噌汁はいくら作っても困らないので。

20240819

ゲリラ豪雨でぐしょぐしょになりながら帰宅すると、16bitセンセーションの総集編が届いていた。

「結婚ですか」の連載やアニメ版のプロット作成を抱えていたはずの若木先生が、こんな大長編を平行に書いていた事実にまずやられる。

角川版ではずっと糸目キャラのように振る舞っていたかおりさんは、届いた総集編2・3では度々目が開くようになる。メイ子が業界のエースとして活躍する一方で、かおりさんは業界の暗い面に身を晒しすぎて目蓋を閉じなければそこに居続けられない対象的な位置にいる人だったことが分かる。合わせてフォーカスが当たるのがキョンシー。彼の復帰劇がこの話のクライマックスになるのだけれど、スランプで黄昏れていた彼の歳が33なのは若すぎるだろうと驚愕。ただ、ルール無用のこの業界に権力を持たない20代を捧げたら大半は取り返しがつかないことになるのも想像が付く。そういった人に最後にスポットライトを当てるという、史実を追うことから離れたエモーショナルな終わり方だった。(思えば「神のみ」も最後はそうだった)

妙に印象に残るのが2ちゃんねるの存在感で、メイ子が自身の悪口を見てしまい人間不信に陥る展開に、現代との地続きさを感じてしまった。テキストで「2ちゃんねるは悪意のある人間が強い力を持つ世界」と書かれてたが本当にその通りで、そんな場所を定期監視したら有害な言葉ばかり目に入るのは当然、でもやっぱり見てしまうという・・・。

20240822

岩倉アリアをクリア。面白すぎて3日で終えてしまった。

思うところあるのでゲームブログにまとまった文章を書きたいところ。

20240824

午後からだらっと外出。

まずはワタリウム美術館のSIDE CORE展へ。写真は美術館向かいのビルに出現したねずみくん。

SIDE COREは過去のタイムズゲートのように屋外を舞台にした作品でないと強度が出なさそうな不安があったが、予想していたよりは固い作品が揃っていた。ただ、画竜点睛を欠く印象は残る。そこは同時開催されている街歩きイベントに参加しないとダメそう。ただ既に定員に達してしまったらしい。

はしごで写真美術館の「いわいとしお」を見る。そう、TENORI-ONやエレクトロプランクトンの岩井俊雄の個展がひっそりと開催されているのです。

ゾートロープをテーマにした時間層シリーズに惹かれた。一般的なゾートロープと異なり、光の周波数を変化させることでアニメーションのパターンを次々に変化する。よく見ると素材はビデオデッキやMSXなど、当時誰でも手に入れる事が可能なもので構成されているのがすごい。1作目はなんと大学時代に制作したとのこと。

眺めていると、隣に居た人が「この作品の制作で私が考えていたのは・・・」と話していて、振り返ると岩井俊雄ご本人だった!お連れの方に作品の解説をしていたらしい。どうしても聞き耳を立てたくなってしまうので距離を取って鑑賞。

20240824

黒沢清の「Chime」を見た。

菊川のStrangerで見ようと考えていたが、既に昼間の上映がなく、RoadSteadでレンタルした。999人しかいない購入者から視聴権をレンタルするという、一瞬逃げたくなるアナログな手続きが必要だが難しくはない。

「CURE」や「散歩する侵略者」のように普通の市民が異常行動を始めるといういつものあらすじだが、間宮のような事件の発端となる人間がおらず、商業映画で求められる前説明がすべてカットされているのが特徴。黒沢清作品の大トロ部分のみで構成された凄まじい映画だった。大満足。ちなみに最後のインターフォンに写ってたあれが「Chime」なんでしょうか。

「Cloud」も前評判が良いので公開が楽しみ。

20240827

川村記念美術館閉館のニュースに凹む。高速バスでふらっとロスコルームに行く週末はもう無いんですか・・・。原美術館が解体されたときもそうだったがふつふつと怒りを覚える。

Alienmelonの新作が突如投下されたためプレイ。ビデオゲーム内の仮想美術館の歩くタイプの作品。それ自体はitch.ioではよくあるスタイルだが、膨大な資料にアクセスしながらTechnocapitalismにまつわる論を聞かされる点が非凡。作品内PCから参考資料となるWEBサイトに飛ぶこともできる。

20240830

楽しみにしていた「ファミコン探偵倶楽部 笑み男」の発売日。なのだけど、直前に始めた「WHITE ALBUM 2」が面白すぎて同時進行になってしまう。

三角関係ものって全く触れたことがなかったけど、優れたフォーマットであることが分かってきた。前にゲームブログに書いた「PARQUET」も企画書段階では実は三角関係ものだったらしい。(ゆずソフトのカラーに合わなくて路線変更されたのだろう)

一昨日にはずっと楽しみにしていたせせきさんの「アニマアルプス」の体験版も公開されて首が回らない。山登りたいよ。

20240831

「きみの色」を見ましたが良すぎて言語化したくない。唯一言えるのは、牛尾さん、永井聖一を連れてきてくれてありがとうということ。水金地火木土天アーメン。

20240608

20240608

久しぶりに三軒茶屋へ。チェルフィッチュの消しゴム山を見る。

流石のチェルフィッチュというか、物語と呼べるものはほぼなく、人間中心主義に反発するようなメタ演劇なコンセプトで最後まで突っ走る。Part1の壊れた冷蔵庫のくだりは、昔読んだ「四方対象: オブジェクト指向存在論入門」の道具の話を思い出した。

アフタートークによると、演者が舞台の上の謎のオブジェクトらと絡む動きは全部即興らしい。また、オブジェクトは積極的に演者の邪魔をするように設置したとのことだった。

今年のチェルフィッチュはもう一つ音楽劇もあるので、そちらも見に行くつもり。

20240621

プライベートな話題になるが、メモ代わりに軽く残しておく。

5月連休で発生した仕事のノルマの挽回のため、ここまで継続的に多めの残業を続けてきたせいか、ここしばらく妙に身体が重かった。金曜日なのでこれを超えれば週末だと気張って出社したものの、頭痛と重めの倦怠感に襲われダウン。1時間も立たないうちに早退する羽目に。

週末はずっと家で安静にしたところ、頭が軽く重い程度にまで改善したため出社を試みたところ、驚いたことに信号の歩道がうまく渡れない。思考が間に合わず、安全に渡れるタイミングが見つけられないまま立ち往生してしまう。なんとか会社に辿り着くも、車酔いのような症状が発生して定期的に何もできない状況に陥ってしまう。

ここでようやく異常事態に陥っていることを自覚して内科の診察を受ける。町医者経由で大型病院のMRIを予約してもらい撮影を受けに行く。DICOM画像の入ったCDを受けるまではスムーズだったが、実際の診察は町医者側で行うなどの分担もあり、症状が出てから結果を聞くまで1週間近くかかった。

MRIを見ても脳に影などの異常は無く、恐らく過労とのこと。疲労回復の薬を出すので改善しなければ総合診療を受けてくれと、若干不安の残るコメントを頂く。

2週間くらいかけて症状は少しずつ改善されたので、結局のところ過労なのだと思う。ただ、最悪のケースを想像して休職の取得や転職を考えるなど、不安に苛まれてかなりメンタルをやられてしまった。自分は突発性難聴など見た目に出ないタイプの病気ばかりにかかり易く、あまり周囲にそれが理解されない状況が続いているのも拍車をかけている。

日々気力で多くのことを誤魔化してしまうが、正直今の仕事は自分の体力には合っていないのだと思う。やり方は色々ありそうだが、いざとなればスムーズに転職できるようにBプランを用意するのが精神衛生的に良いのかもしれない。

20240707

近所の小学校で東京都都知事選の投票を済ませる。身体の調子も復活して来ており、自転車移動してももうふらつかない。一票入れたは良いものの、会社の住宅補助がぼちぼち消えるのもあって来年には東京から居なくなるかもしれない。

今日はコーネリアス30thライブの日。体調が不安だったが、椅子のある会場だし、どれくらい回復しているか測る意味でも行ってみることに。(結果的に問題なかった)

以前の国際フォーラムと同じく本気のAudio Visualセット。ルービックキューブのような巨大なレーザー照射機がバンドメンバーの後ろに鎮座していた。

視界を埋め尽くすサイズのスクリーンはMIND TRAINのMVと相性が良く、ほぼテーマパークのライドに乗っている気分。(曲が終わったあとに歓声が上がっていた!)

コーネリアスは生で見るとMOOGのシンベがバッチリ聞こえるのが嬉しい。というか低音を出しすぎていて床が震えていた。

コーネリアスのライブといえばAnother View Pointで流れる小山田圭吾お手製のMAD動画。正直自分は悪趣味に感じてしまうのだけど、今回はまさかの小山田過去映像セレクションに。自分を素材しているのでモヤモヤせずに見れた。例の女装やDOMMUNEの検証番組も含まれているなど、自分が相手でも容赦しないところは良い。ラストはロームシアター京都から出る謎レザーで締め。

セットリストで驚いたのは、TURN TURNのカバーだった。初出?最近はscketch showばかり聞いてたので謎シンクロだった。

20240711

黄金のレガシークリア。
・・・いまいちでした!!

米大統領選やロシア・ウクライナ戦争を思わせる緊張感の高い要素が含まれているが、終わってみればただ魅力の薄いシナリオに収まっており飛距離が出なかったのは残念。結局何が言いたかったんでしょうか。

クレジットを見ると石川夏子さんがシニアストーリーデザイナーとしてクレジットされており、既に後継者にバトンが渡ってしまった模様。8.0は購入しないかも…。

20240713

映画館でルックバックを見るが、モヤモヤした気持ちで帰路につく。

家に帰って冷静に分析しようとするも、京アニ事件についての文献を漁っているうちに気分が悪くなってしまいなかなか考えがまとまらない。

そもそも原作は、非常にセンシティブな話題をあえて一人の漫画家という立場で書き切ることで辛うじて成立させた作品で、当時ジャンプ+で読んだ際は創作賛歌などではなく個人のただやるせない気持ちを結晶化した漫画だと解釈した。(故に事件についての客観的考察を含めずに済ませられている)

押山清高監督はできるだけ原作から外れないように、上映時間は短くし、自身も原画・動画に積極的に参加するインディースタイルで挑む作戦を取ったのかもしれないが、特定の感情に誘導するような音楽(この題材でharuka nakamuraか…)や、終盤の構成の弱さを見るに、監督能力の部分で違う場所に辿り着いてしまったように自分には見えた。藤野と京本が目の前に現れたかのように活き活きと動いていただけにガッカリしてしまう。

京アニの事件ってもっと検証されるべきものと考えているけれど、令和元年のテロリズム以降、本格的に取り扱った書籍や番組を見ないのが不安になる。自分が見逃しているだけなんだろうか。

気分を変えたくて本屋に寄ると、百年の孤独の文庫が余っていたので思わず手に取る。そのまま歩いていると細野晴臣の本と銀河鉄道の夜が見つかったので一緒に購入。

家に帰ってからふりかけスペイシーをクリア。

サウスパーク的な全方位爆撃ブラックジョークが、逆転裁判を思わせる手触りの良いADV上で展開されるという意外と良質な一作。よんとんトマチンさんは注目していきたい。

20240720

写真美術館の3展を一気に見る

思いのほかB1Fの富士山の展示が良い。

「美しい富士」のような企画ではなく、気鋭の新進作家に富士山をテーマに作品制作を依頼すると何が起きるかを楽しむ実験的なもの。前から気になっていた西野壮平を初めて見たが、写真をコラージュしてフラットな日本画に変換する大作にぞわっとした。

20240503 GW・学マス・Opus

20240503

GWに突入するも、間で出勤日が挟まるせいで今年は旅行に出られず。仕方がないので日帰りで行ける場所へ・・・ということで復活した横浜美術館の横浜トリエンナーレへ。

内容はロシア・ウクライナ戦争勃発後ということで非常にシリアス。横浜美術館内は暴動にまつわる映像やインスタレーションが連続する異様な空間となっていた。会場の外ではサイドコアがクレーンをに乗って壁面を上書きし続けるパフォーマンスをしていた。次はワタリウム美術館で個展をやるそうだけど、屋内展示との相性がいいとも思えず何をするのか気になる。

今回の横トリで最も印象に残ったのは、KAIKOで上映されていたクレモン コジトールの『ブラギノ』という映画。山奥の僻地で自給自足で暮らす家族のドキュメンタリーで、もう一組の家族と領地争いをしながらの生活が記録されている。国家の思惑が絡まない場所での出来事故にプリミティブな戦争のかたちが写し取られていた。途中で唐突に始める熊狩りのシーン(撮影者の安全が禄に確保されていないだろう)は圧巻。

20240505

1日働いてまたお休み。今日は内房総アートフェスへ。

名前は異なるが、要はいちはらアートミックスにより市原市に作品が大量にストックされたので、エリアを内房総全体に拡大し更に大規模な芸術祭に発展させたものになる。

1日ではとても回れないので、まずクルックフィールズに行き、その後はダラダラと過去のいちはらアートミックスで訪れ損ねたエリアを潰すことにした。

クルックフィールズは、正直に言うと有名な作家のシリーズ作品をピックアップして各所に埋め込んだような場所で、アート作品の魅力はほどほど。Chim↑Pomの原爆雲が脈略もなく登場したりとセレクションの雑さも気になる。

それよりも、子供向けの牧場・農場体験施設としての側面の方が面白く、動物の生臭い香りを久しぶりに嗅げたのが良かった。

20240516

遂に学マスがリリース。育成パート有り&最先端のビジュアルという、1番好きなスタイルのアイマス。振り返ってみると2以来なのでは…。

SSRは広さんにしました。光景のMVは、私の大好きな植草航と長谷川白紙のコラボレーションであり、それがアイドルの個性にも紐づいているという恐るべき品だった。語りたいことが色々あるが、またどこかで整理できると良いな。

20240518

ホーツェニン最高!1日で全部見れない!うお~~~。

20240525

坂本龍一のOpusを見るために、歌舞伎町タワーへ。折角なので坂本龍一が音響監修した109シネマズを選んだが、チケット代の高さには流石に怯む。

歌舞伎町タワー1Fの内装は、勘違い日本を日本人が再現するという捻れもあり歪で面白くない空間に見えた。と言いつつ写真はちゃっかりと撮ってしまう。

『Opus』は空音央監督の強気のディレクションがあったのか、尖った内容に見えた。ピアノが奏でる音楽のみでなく、ピアノの内部構造がガタガタと動く音や、坂本龍一の息遣いや服の擦れる音も丸ごと乗せてしまうという、空間を丸ごとフィールドレコーディングするような思想でミックスされている。

採用しているテイクも変。演奏にミスがあり、そこから遊ぶように即興演奏を少し続けてから坂本龍一が「もう1回やろう」と仕切り直すという場面を、わざわざ本採用している。坂本龍一の存在感をそのままアーカイブしようという意図が非常に強い。困惑するが何度も見返したい面白い映画だと感じた。

ちなみに映画館の音響が良いかはよく分かりませんでした。持論として、音響が悪い映画館に観客はすぐ気づくけれど、音響が良い場合はただ映画に没頭して帰ることになるので気付けないと思う。

帰りの電車でプレイしていた学マスで、遂に初True Endを獲得。広さんでした。

20240317

20240317

花粉に怯えながら、国立西洋美術館の「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」を見に行く。

とにかく弓指寛治の展示が素晴らしく、帰宅後もこの作品のことばかり反芻してしまう。

どのようにして路上生活者になるか、想像するだけなら誰でもできるものの、本当のところは一人一人に聞いてみるしか無い。なので、それをやってみるという大抵の人は避けてしまう仕事を良くやってくれたと思う。

狭い展示空間もドヤにインタビューのために入っていく感覚の再現になっているのだと思う。(同時に車椅子ユーザーには厳しそうとも感じた)

20240320

FF7リバースをクリアするも苦い顔。いわゆる”新劇場版”アレンジが悪い方向にばかり働いていて、特にエアリスの死と追悼の場面が曖昧になったのは本当に良くないと思った。

20240321

草月ホールへ蓮沼執太のパフォーマンスを見に行く。unpeopleのパフォーマンスの総決算的な素晴らしい部分と、あら?と感じる部分と両方があった。

舞台はイサムノグチの庭園。人工的に作られた小さな丘のような場所になっており観客は上層から下層までの好きな場所で寛げるようになっている。その至る所にスピーカーが隠されていて、単純なマルチチャンネルとは違う複雑な音場を形成している。

蓮沼執太は様々なポイントで演奏を行うが、その音は演奏者の近くにあるスピーカーから鳴るような単純な配線にはなっておらず、想像もしない位置から音が飛んでくる。このため、演者を追いかけるのではなく、複雑な音場の中から自分だけのスイートスポットを求めて自由に歩き回る楽しみがあった。(自分の居場所を決めたらそのまま座って過ごす人も多かった。むしろ音の定位のほうが変化していくので、鑑賞に徹するなら動かないほうが差分が分かり易いのだと終わってから気づいた)

気になったのは、丘の頂上に一般的な2chスピーカー&ウーファーが設置されていて、常にここから一定の音量を出すことでシャワーを振りまくように全体に音を満たす構造になっていたこと。つまり(私がとても苦手な)トップダウン型になっている。

ややこしいのは蓮沼執太は積極的に低い位置で演奏していたこと。これは視覚的に観客から見えやすいのもあるし、蓮沼自身やはり通常のライブハウスのステージのように演者が特権的な位置に立つのを避けたいという思いはあったのだと思う。しかし、蓮沼自身が低い位置に居ても、音は高い位置から降ってくることが自分にはどうしても気になってしまった。

20240330

オペラシティへ「TIME」を見に行く。

観劇前から予想はしていたものの、能を意識したという低刺激な内容に、正直うとうとしてしまった。また、超高級食材を揃えるまでは良いが「そのままで頂くのが1番ですよ」と卓上に並べられて、そのままスペクタクル一点突破で処理してしまうコントロールのやらなさも気になった。

それでも音楽に関しては文句無しで、特に冒頭から登場する宮田まゆみの笙は本当に良かった。笙は和楽器らしい見た目に反してPAD系シンセのような音が鳴り、中劇場との相性も良く空間全体を満たす心地よい響きになっていた。

時間というテーマをどう描くかについては、サステイン、つまり持続音を使うというのが本作の回答になっている。笙はまさにオルガン系の減衰しない楽器。舞台上のプールも田中泯が足を入れると水面が揺れて動きが長時間残り続ける。そして沈黙が訪れるとゆっくりと時間をかけてまた平らに戻る。こうしたゆったりとした時間の流れを音で感じながら、『邯郸』や『夢十夜』といったテキストが時折挿入されるという構成になっていた(なので眠くなる)。

しかし、坂本龍一が遺した作品が出し尽くされつつあると思うと、途端に寂しい気持ちになってくる。訃報を聞いた瞬間はそうでもなかったのに…。

20240414

風邪を引いてダウン。毎年季節の変わり目にやらかしてしまうな。