20200209

第12回恵比寿映像祭

恵比寿映像祭に行ってきた。

展示会は東京写真美術館の3階からスタート。が、魅力的な作品だらけで一向にこのフロアから出られないという。

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特にスタン・ダグラスの『ドッペルゲンガー』という映像作品は素晴らしかった。2つのモニタを使った仕掛けがなされていて、自分の理解のためにも内容のメモを残しておく。解釈が間違っていたら申し訳ない。

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見た目が全く同じな2つの惑星が存在し、その間をスワップするように2人の宇宙飛行士が瞬間移動を行う。モチーフとなった”量子もつれ”の現象のように、たどり着いた惑星で2人は全く異なる迎え方をされる。

左のモニタには転送前の自身の惑星、右のモニタには転送後の別の惑星が写されている。モニタは部屋の真ん中に配置されていて、鑑賞者がモニタの裏側へ移動してみると、そこには反転した映像が投影されている。そちらからは自身の惑星へ向かって別の惑星の宇宙飛行士が飛んでくる様子が見れるようになっている。映像が平面的なメディアであることを逆手にとって、モニタの表面と裏面に、設定上の2つの惑星をマッピングした形になっている。

この作品が凄いのは、テキストに起こすと難解な内容だけど、展示方法と話が綺麗に結びついているおかげで頭より先に身体で理解するような直感的な分かり易さがあること。会場の人たちのリアクションを見ても多くの人に初見で伝わっていたと思う。15分程度の映像作品だけど、良質なADVゲームを一本プレイしたような満足感があった。

作品の話からは外れるけど、メディアの特性と紐づけたSFをやるとき、映像は一番それができないジャンルだと思っていた。ゲームは分かり易くて、日本のADVを中心にメカニクスをストーリーに組み込んだ作品が大量に存在する。小説でもディックの『ユービック』辺りを読んでいると似たように感じることがあって、世界の認識を書き変える超能力が使われるくだりなんかは、本に文字で記されている内容がそのまま物語世界の真実になってしまう小説でやるからこそ面白いシーンだと思う。では映像はというと、現実には起こらないことをビジュアル化できるくらいで、メディアの特性を使ったと言えるものはあまり思い浮かばない。強いて言えば時間の表現で、例えば『インセプション』で深い階層に潜るほど時間の流れが遅くなるというギミックなんかはギリギリ映画特有だと言えるかもしれない。『ドッペルゲンガー』は特殊な上映形態故にこれが出来たけ&#12
393;、伝統的な一つの画面の中では何があるだろう。最近のMVでよくあるスマホの画面使ったみたいのはちょっと違う気がする。

脱線した。別日に映画上映のために再訪する予定なので、東京写真美術館での展示はあえて全て見ずに民間展示を周る。

ざっくりと東エリアと西エリアに分かれており、今回は東エリアをぐるっと周り恵比寿駅に向かうルートにした。

最も近い日仏会館にはダムタイプの新作がある。

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冷たい風に凍えながら順々に…。

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NADiff a/p/a/r/t は場所が分かりにくくて迷った。大通りから見えないところに隠れるように建っている。ここの蔵書のバリエーションは凄い。また来たい。

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