20200211

ECTO

連日ながら東京都写真美術館へ。今日は展示ではなく『ECTO』の上映を見に来た。『ECTO』は劇伴を弦楽アンサンブルによる生演奏で行うという特殊な上映形態の作品、と説明すると何だかオシャレだが、トレーラーを見ると分かる通りその実態はゲテモノ系ホラー映画。


『ECTO』official trailer 【HD】

この映画では、黒沢清の『岸辺の旅』みたいに生者と死者が明確に区別されずに画面に登場する。しかし、一度調子が悪くなるとデヴィッド・オライリーのアニメーションみたいにグリッチが発生したり、露骨にグリーンバック合成された姿で宙に浮いたりその場ランニングをかましたりする。普段は音楽家をしている渡邊琢磨監督が初期衝動のまま好きなように撮っていて、見ているこっちまで楽しくなってしまう。

しかし劇伴の演出は真面目に面白い。無声映画のように全ての音楽を生演奏するのと違い、スクリーン側からもノイズのようなアンビエント曲が鳴っていて、これが弦楽隊の演奏と共鳴するように聞こえるようになっている。ホラー映画で劇伴が鳴る場面と言えば当然幽霊が登場するシーンであり、つまりスクリーンの内と外の音が共鳴することが異界の存在と邂逅した事を強調する演出として機能している。

あくまで音楽ドリブンで映画を設計している辺りは流石だし、そもそも映像側の演出も好みだったので非常に満足した。来てよかった。

この後は『見た目カウンター』の時里氏のラウンジセッションと、その後の「正直」のライブを見て帰った。

↓ こんな感じ。

SHOJIKI “Play Back” Curing Tapes @St. Florian Monastery from TOKISATO mitsuru on Vimeo.

20200209

第12回恵比寿映像祭

恵比寿映像祭に行ってきた。

展示会は東京写真美術館の3階からスタート。が、魅力的な作品だらけで一向にこのフロアから出られないという。

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特にスタン・ダグラスの『ドッペルゲンガー』という映像作品は素晴らしかった。2つのモニタを使った仕掛けがなされていて、自分の理解のためにも内容のメモを残しておく。解釈が間違っていたら申し訳ない。

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見た目が全く同じな2つの惑星が存在し、その間をスワップするように2人の宇宙飛行士が瞬間移動を行う。モチーフとなった”量子もつれ”の現象のように、たどり着いた惑星で2人は全く異なる迎え方をされる。

左のモニタには転送前の自身の惑星、右のモニタには転送後の別の惑星が写されている。モニタは部屋の真ん中に配置されていて、鑑賞者がモニタの裏側へ移動してみると、そこには反転した映像が投影されている。そちらからは自身の惑星へ向かって別の惑星の宇宙飛行士が飛んでくる様子が見れるようになっている。映像が平面的なメディアであることを逆手にとって、モニタの表面と裏面に、設定上の2つの惑星をマッピングした形になっている。

この作品が凄いのは、テキストに起こすと難解な内容だけど、展示方法と話が綺麗に結びついているおかげで頭より先に身体で理解するような直感的な分かり易さがあること。会場の人たちのリアクションを見ても多くの人に初見で伝わっていたと思う。15分程度の映像作品だけど、良質なADVゲームを一本プレイしたような満足感があった。

作品の話からは外れるけど、メディアの特性と紐づけたSFをやるとき、映像は一番それができないジャンルだと思っていた。ゲームは分かり易くて、日本のADVを中心にメカニクスをストーリーに組み込んだ作品が大量に存在する。小説でもディックの『ユービック』辺りを読んでいると似たように感じることがあって、世界の認識を書き変える超能力が使われるくだりなんかは、本に文字で記されている内容がそのまま物語世界の真実になってしまう小説でやるからこそ面白いシーンだと思う。では映像はというと、現実には起こらないことをビジュアル化できるくらいで、メディアの特性を使ったと言えるものはあまり思い浮かばない。強いて言えば時間の表現で、例えば『インセプション』で深い階層に潜るほど時間の流れが遅くなるというギミックなんかはギリギリ映画特有だと言えるかもしれない。『ドッペルゲンガー』は特殊な上映形態故にこれが出来たけ&#12
393;、伝統的な一つの画面の中では何があるだろう。最近のMVでよくあるスマホの画面使ったみたいのはちょっと違う気がする。

脱線した。別日に映画上映のために再訪する予定なので、東京写真美術館での展示はあえて全て見ずに民間展示を周る。

ざっくりと東エリアと西エリアに分かれており、今回は東エリアをぐるっと周り恵比寿駅に向かうルートにした。

最も近い日仏会館にはダムタイプの新作がある。

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冷たい風に凍えながら順々に…。

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NADiff a/p/a/r/t は場所が分かりにくくて迷った。大通りから見えないところに隠れるように建っている。ここの蔵書のバリエーションは凄い。また来たい。

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20200208

OTHER “Someones’s public and private / Something’s public and private”

表参道void+で蓮沼執太の個展。

以前ニューヨークの公園で実施されたインスタレーションを展示用に再構築したもの。公園に水の入った大量のボトルを配置して、参加者はボトルを動かしたり自宅へ持ち帰ることができた。

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実際に配布されたものと思われるチラシ。

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小さなギャラリー会場には、映像展示と共にボトルの衝突音を使ったアンビエント曲が流れていた。 

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もう一つのスペースにはインスタレーションの再現がある。勿論ボトルを動かしてOK。

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このサイズのボトルを持ち帰るのは勇気がいりそう。実際にどれくらいの人が実践していたのか。

今日は渋谷で蓮沼執太と小山田圭吾のフリーライブもあったが、当然のように抽選漏れ。

イメージフォーラムで『プリズン・サークル』を見て帰った。

20200201

やめられない習慣の本当の理由とその対処法

西野達の個展を見に行った。

天王洲アイルで降りて寺田倉庫へ。 エレベーターが荷物輸送用の特殊なもので、使い方が分からずいきなり出鼻をくじかれる。

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内容は見ての通り。現実味のない光景すぎて、目の前に立ってもうまく頭に入ってこない。

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DOMANI・明日展

前情報なしで入ったら、以前高松市美術館で個展を見た宮永愛子の作品があった。

宮永愛子と言えばナフタリンを使った透明なオブジェのイメージだけど、ここでは金木犀の葉を紡いでつくられた巨大な布が展示されていた。

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20200126

殻の少女画展

HP:http://www.gungnir.co.jp/innocentgrey/event/karagaten.html

クリアできてないのに行ってきた。

場所はFLOWERS画展に引き続き新宿のアートコンプレックスセンター。今回は地下でなくACT5での開催。自分的には黄菊しーくさんの個展で毎年通っていた馴染みの場所。

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ACT5で見たことのない人口密度。実は次回作の設定資料が中央テーブルに置かれていた。

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絵画だけでなく立体作品もあり。

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作中にも登場する間宮心像作『殻の少女』。このサイズで見ると迫力あるね。

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見る物が意外に多く、制限時間の1時間丸々使ってしまった。

四谷三丁目の散歩中に通った丸正。階段が露出していて良い。

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白髪一雄展

同じく新宿の東京オペラシティへ。

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作家は天井から吊らされたロープにぶら下がり、足を使って描いたらしい。キャンパスのサイズは作家に与えられた可動域そのもの。

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ここの広場は写真撮りたくなる。

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最後に新宿武蔵野館で『音楽』を見てから帰宅。