20231113- 三浦康嗣・Iida・違う冬

20231113

少し遅れてテイルズオブアライズのDLCを始める。ゲーム中テキストの半分が食事の話題で埋め尽くされているのが良い。

20231115

Ableton Live 12が来た!が、変更点はかなり地味ですぐに冷静になる。アレンジメントビューにミキサーは哲学のブレを感じてう~んという気持ちに。(縦軸と横軸の情報を一画面に混ぜないで…)とは言えいつもお世話になっているので購入。

20231118

クラファンの返礼品だった三浦康嗣のライブを見にWall & Wallへ。入場してみると、壁にProToolsの画面が投影されているわ、ステージ上にKORG KROMEとセットでデスクトップPC一式が置かれているわと、異様な雰囲気に開演前からテンションが上がる。今回は三浦康嗣の実験的ライブシリーズの一環とのことで、会場に配置されたマイクで観客の声を収録&ProToolsで編集しながら即興で楽曲制作を行うという攻めた企画だった。曲の完成度を詰めるためにMCをサポートメンバーに全投げして三浦康嗣が100%作業に没頭してしまう場面はニヤニヤしてしまった。

ライブ後は物販で鳥避けCD(?)とZINEを購入。CDをリッピングすると1時間超えの対談が収録されておりまだまだ楽しめそう。

帰宅後はテイルズオブアライズのDLCを終わらせた。差別というシリアスな題材への詰めよりもキャラクターゲームとしての作劇の強度を優先したことによる歪さが目立つものの、総合的には楽しんでしまった。アライズ本編の不満として、ベルセリアでは出来ていたビジュアルを使った演出が弱いというのがあったが、このDLCでは2色の薔薇というモチーフを登場させるなど少し持ち直したのも好印象。恐らく次回作の開発も別ラインで動いていると思われ、楽しみにしている。でも語り不足のせいで最後に一人送り出されたナザミルが幸せに生きるビジョンが見えないのはどうかと思う。フルルが一緒に付いていくみたいな、目に見えて分かる状況の違いは欲しかった。(後から気づいたがこれ入江悠の「太陽」だ…)

20231120

HIHATT通販で買ったSuguru Iidaのレコード(Spring Snow)が良い。ターンテーブルの上に置きっ放しにして毎日聞いている。調べてみると鳥取出身で、兄のHajime Iidaと共にHIHATTから音源をリリースしているらしい。島根出身の自分としてはお隣ということで親近感が湧いてしまう。(陸の孤島である山陰でクラブユースな音楽を好むことについて色々考えてしまう)早速サブスクで落とした「Rubber Band EP」が良い。

20231125

「違う冬の僕ら」をプレイ。一晩でクリアできた。一人のクリエイターでこの規模のゲームを作ろうとしたせいで、テキストやビジュアルに甘さが出ている部分はあるが、2人のプレイヤーに見えている世界が違うというコンセプトにしっかり注力した芯のある作品になっていてよかった。マップを普通に歩いているだけなのに協力プレイヤーから「そこどうやって歩いてるの!?」と驚かれる体験はすごみがある。このコンセプトは珍しいながらも唯一ギアナシスターズという先例を思い出すが、こちらはビジュアルの意味を世界観やストーリーに回収することまでは出来ていなかったので、その点で進歩していると思う。

最後に余計なことを言ってしまうが、これだけパズルアクション部分での説得力があるのに、説明のテキストを大量に盛ってしまうのはなぜだろうと考え込んでしまった。ビジュアル面でもピクセルの回転を許しているのはときおり辛かった。開発のところにょりさんのことはよく知らないが、本作は”非ゲーマーの考える最近のビデオゲーム”的なナポリタンな要素が頻出し続けるゲームでもあり、これを良しとするかは正直悩ましい。余計な装飾が射程を狭めているのではないかと思う。

20231126

あまりの冷え込みに外出したい気持ちが完全に失せる。家に籠もるも窓からの冷気で足元が冷えるのでひざ掛けをアマゾンで購入。

in the blue shirt有村さんのインタビュー(https://www.nicovideo.jp/watch/so43068594)が出ていた。ボーカロイド界隈側からの取材という新鮮な切り口。羽田空港で開催されたMusic Unityで「日本橋高架下R計画」を流していたのが記憶に新しいが、影響を受けた作品として改めて言及があった。バンドサウンドを電子音として解釈して編集するコーネリアス的な楽曲と、フラット&カラフルなMVという組み合わせはin the blue shirtのスタイルと確かに共振する部分がある。「Cluster A」は「日本橋高架下R計画」をディック・ブルーナ的色調で再解釈したようなMVと言えなくもない。インタビュー内ではさらっと流れてしまったが、この話題についてもう少し掘り下げて聞いてみたかった。

20231128

仕事で長らく関わっていたプロジェクトが中止になったことを突然知らされる。自身の給料が減るわけでもなく生活に支障はないもののズシンと来る。少し前にも一部作業を担当したロシア向け製品が戦争の影響で出荷できなくなるのを経験したばかりで、成果物が世に出ず終わることが連続してしまっている。昼から腑抜け状態になってしまったが次のことを考えるしかない。分業によって開発のことだけ考えられるのは一つの幸せだが、その代わりに足元が崩れ始めてるのに気づけないリスクもあると思い知らされる。

20231130

自分はVTuberという存在に特別興味がないが、唯一チェックしていたと言える餅月ひまりが活動終了を発表していた。知ったのはイノセントグレイの「天ノ少女」をクリアしてネット上の感想記事を漁っていた際に感想動画を見つけたのがきっかけ。ADV界隈をターゲットに活動しており、「16bitセンセーション」発売時に若木民喜へインタビューを取り付けるなど大手メディアにも負けない企画力を持った人物だった。現在放送しているアニメ版「16bit」はかなり良い仕上がりになっているが、主人公がVTuber風のキャラクターなのは餅月ひまりの影響と若木民喜は公言しており、明暗の差になかなか凹んでしまう。所属事務所のメンバーが数週前に全員脱退するニュースがあったので予感はあったものの、リリース文によると事務所とのやり取りを弁護士経由で行っているなど厳しい状況らしく二重に残念。

悲しいニュースばかりで11月が終わってしまう。なんとか前向きにアクションしようと、年末のビデオゲーム記事の下書きを始める。(「ヒラヒラヒヒル」まだクリアできてない!)